大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国文学研究資料館

特別展示 「鉄心斎文庫 短冊文華展」

会 期:平成22年10月4日(月)~ 平成22年11月12日(金) 土日祝日 休室
開催時間:午前10時~午後4時半
場 所:国文学研究資料館 1階展示室

入場無料

主 催:人間文化研究機構 国文学研究資料館
後 援:鉄心斎文庫、和歌文学会、俳文学会、東京新聞、立川市、立川商工会議所、立川観光協会、立川市商店街連合会


展示のみどころ

 故芦澤新二氏の鉄心斎文庫は、『伊勢物語』のコレクションとして有名ですが、短冊のコレクションとしても有数の質量を誇っています。芦澤氏の短冊蒐集は、『伊勢物語』の筆者を探求するために始められたとも聞いていますが、集めるに従い、短冊の魅力に取り憑かれたのでしょう、芦澤氏が著された『好古拾遺』(一九七二年六月、三和新聞社)によれば、その数六千枚に達するとされ、短冊の魅力は、世界に類をみない、日本固有の美の様式にあるとされています。
 蒐集方針は、何人かの特定の歌人を除くと、ある時代や個人に限定されるものではなく、短冊の全体を覆い尽くすかのように、鎌倉時代後期から現代まで、満遍なく蒐集が図られたといってよいと思います。歌人、俳人、狂歌師に亘って、一枚ずつの短冊から画帖装のアルバムまで、長い時間をかけて全国の古書店、古美術商から集められたようで、幅広く奥深い一大コレクションの構築がなされました。
 国文学研究資料館では、令夫人芦澤美佐子氏のご厚意により、その短冊コレクションの精華を展観する運びとなりました。短冊だけの展示としては、おそらくこれまでにない内実を備えたものと自負しています。短冊形に記された筆の跡と向き合い、その料紙から始まり、運筆の妙、詩歌の中身に至るまでを直に味わって、紛れもなく数百年に亘って和歌が伝えられてきた形として短冊を受け止めていただきたいのです。
なお今回の展示は、過去、五、六年に亘ってすべての短冊について解読、整理を試みてきた近世和歌研究会の結果を反映したものであります。同研究会による研究成果は、別途、単行本の形で公刊されることになりますが、ここではそのエッセンスを原物について充分、堪能されるようお願いします。

主な展示資料

◆講演会『鉄心斎文庫の短冊』
場所: 当館大会議室
日時: 10月15日(金) 午後2時~4時30分
挨拶: 芦澤美佐子(鉄心斎文庫 伊勢物語文華館)
公演: 1. 神作 研一 「短冊のちから」
2. 鈴木 淳 「短冊 書き継がれるカタチ」

入場無料 先着150名

◆ギャラリートーク
協力: 近世和歌研究会
展示期間中 毎週金曜日 午後2時 開催
 *10月15日(金)は講演会終了後に開催します
担当:高梨素子、入口敦志、青山英正、一戸渉、金田房子、中村健太郎

問い合わせ先

国文学研究資料館企画広報係
TEL:050-5533-2910 FAX:042-526-8606
E-mail:mail01.gif

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