大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国文学研究資料館

国文研の活動

共同研究

 50年にわたる調査収集事業と、2014年度より開始された大規模学術フロンティア促進事業(日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画)等で集積してきた、日本文学とその関連領域の各種資料(古典籍・デジタルデータ・マイクロフィルム・紙焼写真など)を主たる研究資源として、多様な日本文学研究のいっそうの推進と発展のために、以下の共同研究を実施しています。
 共同研究は大学共同利用機関の根幹をなす最も重要なものであり、公募要領の策定・審議採択・進捗管理を、共同研究委員会(外部委員8名および館内教員6名の都合14名によって構成)が担当しています。
 法人第4期(2022~2027年度)には新たに、「特定研究」のもとに3種(「近代」「地域資料」「国際」)計7件の共同研究を立てるとともに、「課題」として国文研が所蔵する各種コレクションの基礎的研究を計画的に配置するなど、これまで以上の充実を図っています。
 公募・非公募を問わず、いずれの共同研究においても、研究組織における若手研究者比率に留意し、共同研究を展開してゆく中で次世代の研究者を育成することにも配慮します。また、館外者が研究代表者を務める共同研究には必ず「館内担当者」を宛て、共同研究がスムーズに進行するようサポートしています。

▼基幹研究 ▼特定研究 ▼公募情報

基幹研究

「基幹研究」は、日本文学とその関連領域の基礎基盤となる共同研究です。館内教員が研究代表者を務め、非公募で研究分担者を組織しています。

  • 十九世紀地域文化拠点の総合的研究 ─廣瀬家を中心として─
    研究代表者:入口 敦志(当館教授)(研究期間:2019年度~2023年度)
  • 国文学研究資料館所蔵貴重書の基礎的研究
    研究代表者:落合 博志(当館教授)(研究期間:2022年度~2027年度)
  • アーカイブズ社会の基盤創発に関する基礎的研究
    研究代表者:太田 尚宏(当館准教授)(研究期間:2022年度~2027年度)

特定研究

「特定研究」は、個別特定の研究課題に取り組む共同研究です。

【共同研究(一般) 公募】
 当館が集積してきた各種資料(古典籍・デジタルデータ・マイクロフィルム・紙焼写真など)を主たる研究資源として推進する共同研究です。

  • 国文学研究資料館所蔵マイクロ・デジタル資料を利用した古活字版総合目録作成の試み
    研究代表者:高木 浩明(近畿大学・非常勤講師)(研究期間:2021年度~2023年度)
  • 『狭衣物語』を中心とする中古物語鎌倉期本文の研究と資料整備
    研究代表者:松本 大(関西大学・准教授)(研究期間:2021年度~2023年度)
  • 和漢比較文学研究の形成・展開と依拠本文の変容との相関性についての基礎的研究
    研究代表者:笹川 勲(國學院大學・非常勤講師)(研究期間:2022年度~2024年度)
  • 万葉集平仮名傍訓本の総合的研究
    研究代表者:新沢 典子(鶴見大学・教授)(研究期間:2023年度~2025年度)

【共同研究(課題) 公募】
 当館が所蔵する特定のコレクション(寄託資料を含む)のもとに、個別研究を行う研究分担者を公募し、個々人がその交流を通してさまざまな知見を獲得するとともに、関係文献の解題作成と公開を研究成果の一つとする共同研究です。

  • 国文学研究資料館松野陽一文庫の基礎的研究
    研究代表者:舘野 文昭(埼玉大学・准教授)(研究期間:2022年度~2024年度)
  • 国文学研究資料館碧洋臼田甚五郎文庫の基礎的研究
    研究代表者:久保木 秀夫(日本大学・教授)(研究期間:2023年度~2025年度)

【共同研究(近代)】
 近代文学に関する共同研究です。館内教員が研究代表者を務め、非公募で研究分担者を組織しています。

  • 近代文学における文例集・実作・文学読者層の相関の研究
    研究代表者:多田 蔵人(当館准教授)(研究期間:2022年度~2024年度)

【共同研究(地域資料)】
 全国にわたる当館の調査収集先の中から5か所を選定し、当該文庫に精通した研究代表者が、調査収集事業を担ってきた各地域の地域資料専門部会委員(旧国文学文献資料調査員)を中心に非公募で研究分担者を組織して行う共同研究です。研究資源の重要性を各地域でも共有していただくために、毎年度「○○文庫セミナー」を開催することを要件としています。

  • 東北大学狩野文庫の研究
    研究代表者:佐倉 由泰(東北大学・教授)(研究期間:2022年度~2024年度)
  • 京都市歴史資料館寄託山本家所蔵資料など賀茂両社および社家伝来の古典籍資料に関する研究
    研究代表者:小林 一彦(京都産業大学・教授)(研究期間:2022年度~2024年度)
  • 相愛大学「春曙文庫」に関する研究―書物と人
    研究代表者:千葉 真也(相愛大学・教授)(研究期間:2022年度~2024年度)
  • 正宗文庫の研究
    研究代表者:川崎 剛志(就実大学・教授)(研究期間:2022年度~2024年度)
  • 中川文庫(祐徳稲荷神社)の総合的研究
    研究代表者:村上 義明(熊本学園大学・准教授)(研究期間:2022年度~2024年度)

【共同研究(国際)】
 在外古典籍の調査研究とともに、それに基づいた国際共同研究を進めます。館内教員が研究代表者を務め、非公募で研究分担者を組織しています。

  • ハワイ大学ならびにホノルル美術館所蔵古典籍の調査研究
    研究代表者:神作 研一(当館教授)(研究期間:2022年度~2024年度)

共同研究の公募情報

2024(令和6)年度 共同研究の公募について

2024(令和6)年4月から開始する共同研究の公募を開始しました。
応募締切は2023(令和5)年11月6日(月)17時必着です。
詳細はこちらをご覧ください。

募集区分 共同研究の概要 申請資格 研究期間 研究経費
一般 国文学研究資料館が実施する共同研究として学問的成果が期待できる共同研究を募集します。
古典籍に依拠した書誌学的・文献学的な研究に留まらず、文学理論的な研究や、隣接諸分野を包摂した学際的な研究も歓迎します。
【研究対象】江戸末までの日本古典文学ならびに明治期を中心とした日本近代文学
【研究組織】研究代表者(申請者)と研究分担者(5~8名程度)で構成
(1)大学及び研究機関に所属する常勤の研究者
(2)上記(1)以外の研究者(非常勤講師等)
※大学院生(博士後期課程)は研究分担者として参画できますが申請者にはなれません。
2024年4月1日から3年間 各年度120万円まで
※減額調整する場合があります。
課題 北野克旧蔵書画の書誌調査に基づいて筆跡研究を鍛錬し、主要作品の翻字や解題 を作成することを基本的な取り組みとするとともに、学術論文の公刊などを目指します。
【研究対象】国文学研究資料館北野克旧蔵書画
【研究組織】研究分担者(申請者)の集合体により組織
(1)大学及び研究機関に所属する常勤の研究者
(2)上記(1)以外の研究者(非常勤講師、日本学術振興会特別研究員等)
(3)博士後期課程に在籍する大学院生
2024年4月1日から3年間 一人当たり各年度10万円程度
※減額調整する場合があります。

過去の共同研究の採択結果について

これまでに実施した共同研究

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