転寝の草紙 (うたたねのそうし)
2007/8/ 1
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【解題】
[請求記号 99・30]
室町末期写
巻子本 1軸
縦15・3センチ、全長673・1センチ
奈良絵4図所収
箱書「夢草紙 詞書宗祇法師 光信画」
『転寝の草紙』は、室町時代物語(お伽草子)の一つ。或る大臣の姫君が、うたた寝の夢の中で出逢った貴公子を忘れられず、恋の病に臥してしまうが、石山観音の霊験によってその男性(左大将)と結ばれる、という筋。小野小町の歌「うたた寝に恋しき人を見てしより夢てふものは頼みそめてき」の他、さまざまな王朝文学を踏まえて構成されている。
伝本は、他に、高松宮本・神宮文庫本・三手文庫本・ボストン美術館本・フーリア美術館本などが知られている。
※阿部好臣「うたたねの草紙論」(『国文学研究資料館紀要』8号・1982年)参照。