大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国文学研究資料館

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風流七小町 卒都婆 (ふうりゅうななこまち そとば)

sotoba_01.jpg

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【解題】
[請求記号 ユ3-109]
判型:中判錦絵
落款:「湖龍画」 礒田湖龍斎画
板元:未詳
改印:なし 安永年間(1772~1780)制作か
彫師:未詳

女の煙管から若衆が煙管に火をもらう図で、煙が「恋」の字の形となっている。この若衆の長羽織は、吉字模様の縞であるので、「八百屋お七」物のお七の恋人 吉三郎であり、火の縁で結ばれた二人の関係を洒落たもの。八百屋お七の話は、天和2年(1682)12月28日の大火で類焼した、本郷八百屋の娘お七が、避難先の檀那寺の美少年と恋仲となり、お七はもう一度逢いたい一心で放火を企て、火刑になったというもの。

謡曲『卒塔婆小町〈そとばこまち〉』は、卒塔婆(舞台での作り物は床几)に腰掛けた老婆の小町に、僧がそれを見咎めて宗教問答となり、小町が勝利する。しかし小町に深草少将の霊が取り憑き、適わぬ恋の執着の苦しみを述べさせる。狂乱から醒めた小町は、仏道を念じ、悟りの道に入ろうとするという内容。

本図は小町を当世風の若い女と若衆との恋の有様とし、『卒塔婆小町』の深草少将の恋を、当世風俗に「やつし」て描いたものである。

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