法妙童子 (ほうみょうどうじ)
2007/1/ 1
作品の全画像を見る(新日本古典籍総合データベース)
作品の全画像を見る(新奈良絵本データベース)
【解題】
[当館請求記号 99・15]
江戸前期写
袋綴本 3冊
29・0×23・7センチの大型奈良絵本。
絵は、上冊7図、中冊8図、下冊6図。
紺地金箔散らし金泥表紙。料紙は鳥の子。
関与三兵衛旧蔵本。
同系の伝本としては、天理図書館(写本1冊)、岩瀬文庫(奈良絵横本2冊[下巻欠])がある。
天竺の波羅奈国の檀毘梨長者は、一人子が大蛇の生贄に選ばれたため、身替わりを求めて旅に出る。舎衛国に母と二人で暮らす法妙童子は、母の痛ましい姿を見かね、母の留守に我が身を百両で長者に売る。童子が生贄となり、岩屋で経文を唱えていると菩薩が君臨し、大蛇は十六歳の男子となって去ってゆく。この噂を聞いた帝は童子を迎え、位をこれに譲り、母を探し出し幸せに暮らす。......という、念仏功徳譚。室町時代に多く作られたお伽草子(室町物語)の一つである。
※当館ホームページ「電子資料館」内「新奈良絵本データベース」
http://base1.nijl.ac.jp/~naraehon/magazine/houmyou_1/index.htmlにおいて、本書の全頁画像を公開しています。