1920年代から30年代の島崎藤村の社会思想の受容研究を端緒として、現在は近代文学に描かれた幕末から明治維新期の表象のありようについて研究を進めている。 この時代は現代ではさまざまな文脈で近代の始まりの時期として半ば自明視されてしまっているが、小説をはじめとする文学作品における表象の分析を通じてそうした認識が、どのように広まっていったのかを考えていきたい。