第49回国際日本文学研究集会 ポスター発表

第49回国際日本文学研究集会にご参加くださり誠にありがとうございます。
5月16日(土)16:50~17:05にポスター発表者による5分間の内容紹介を行います。各発表者のポスターデータは以下よりご覧ください。
また、各ポスター・内容紹介に関してご質問・コメント等がございましたら、お気軽に「コメント送信」ボタンよりお送りください。なお、公開に同意いただいた質問・コメントにつきましては、後日発表者のフィードバックと共にこちらのページに掲示する可能性があります。
※コメント受付は終了いたしました。一部発表者からのフィードバックと共に公開しています。
※こちらのウェブサイトは2026年5月29日(金)17:00(日本時間)まで公開しています。

 

ポスター発表①

・梁川紅蘭の漢詩における夢
DO Thi Mai(ドー ティ マイ/東京大学大学院人文社会系研究科 外国人研究員)

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ポスター発表①コメント・フィードバック

※質問者・発表者ともに同意いただいたものを公開しています。

  • (質問者)ご発表ありがとうございます。 大変参考になりました。 「詩において詠まれる夢の内容を理解すること」が、なぜ「「夢」という詩語が試作においてどのような役割を果たしているのかを明らかにするうえでも重要」といえるのでしょうか? この場合の「「夢」という詩語が試作においてどのような役割を果たしているのかを明らかにする」こととは、どのようなことなのでしょうか?  また、研究目的の結論として述べられている、「詩人が特定の表現目的を多様化するための試作技法」とは、本発表においてどのようなものとして最終的に捉えられているのか具体的に伺いたいです。 よろしくお願いいたします。

    (発表者・DO Thi Mai氏より)ご質問ありがとうございます。以下の通りお答えいたします。  
     紅蘭の詩における夢の内容を読み解くと、彼女の作品には、故郷へ帰りたい、家族と再会したいという夢を見たと語るものが多く見られます。(フロイトが指摘したように、夢は現実における欲望を反映するものです)。
     (一般に、人は蛇や特定の人物など、奇妙で説明しがたい対象を夢に見ることが多いですが、紅蘭の作品においては、そのような不可思議な夢はほとんど描かれず、彼女は一貫して自身の渇望――とりわけ故郷への帰還――のみを夢として語っています)。
     一方で、別の多くの作品では、紅蘭は「故郷に帰りたい」「家族が恋しい」と、夢を介さずに直接的に述べています。 この二つの作品群はいずれも、紅蘭が作品を通して伝えようとした核心が「故郷への帰還と家族との再会への渇望」である点で一致しています。
     したがって、彼女が語るそのような夢は、必ずしも実際に見た夢ではなく、むしろ彼女自身が意図的に創出した表現、換言すれば一種の創作技法である可能性が高いと言えます。
     もし作品の多くが「故郷に帰りたい」「家族に会いたい」といった直接的表現のみを繰り返すのであれば、表現の幅は狭まり、単調になってしまいます。 これに対し、夢という象徴を借りて欲望を語ることは、表現の多様性を生み出し、詩的意図をより豊かにする方法と考えられます。

ポスター発表②

・森鴎外『文づかひ』にみる二つの「ポロネーズ」
江崎 公子(エザキ キミコ/元国立音楽大学大学院音楽研究科 准教授)

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ポスター発表③

・村上春樹『武蔵境のありくい』における「コミットメント」について
山田 栄官(ヤマダ マサノリ/一橋大学大学院言語社会研究科 修士課程修了)

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ポスター発表③コメント・フィードバック

※質問者・発表者ともに同意いただいたものを公開しています。

  • (質問者より)・村上春樹の文学には詳しくないのですが、山田さんのご発表は「コミットメント」という鍵概念を通して読むことで、村上の長いキャリアにおける作品に通底しているものを理解しようとする野心的な試みであると理解しました。既にほかに発表なさっているものもあるということで、今後それらをまとめた論文を拝読できることを楽しみにしております。 ・「コミットメント」のような他者との関係への希求がどのような背景(村上自身の個人的背景と、社会的背景)から生まれていているのかが気になりました。村上が河合隼雄との対談のなかでこの言葉に言及しているのが示唆的かと思いますが、日本社会におけるいわゆる「心」の在り様やコミュニティへの意識といった心理的な傾向のなかに「コミットメント」を位置づけることで、村上研究にも貢献できそうですし、他の日本の作家にも適応可能な概念になるのではと思いました。 ・ポスターのデザインの参考になるような研究者向けの情報デザインについて指南する本やウェブサイトはいくつかありますので、ご覧になるとよいかと思いました。
    (発表者・山田栄官氏より)この度は、いずれも大変貴重なご意見やご助言を頂戴し、誠にありがとうございました。
     是非とも今回皆様からいただいた大変貴重なお言葉を糧に、今後の研究活動の発展のために精進してまいります。
     今後とも引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

第49回国際日本文学研究集会ウェブサイト