日本文学研究コースは人間文化研究機構国文学研究資料館を基盤とし、2003年に総合研究大学院大学の一専攻として発足しました。国文学研究資料館の前身となる文部省史料館は1951年に、国文学研究資料館は1972年に創設され、以来、長きにわたって国内外の研究機関・研究者と連携し、国内各地の日本文学等にかかわる様々な分野の古典籍あるいは古文書を大規模に集積し、日本文学をはじめとする諸分野の研究者・市民の利用に供するとともに、それらに基づく先進的な共同研究を推進してきました。国際日本文学研究集会をはじめとした多くの研究会、日本古典籍講習会やアーカイブズ・カレッジなど実務を担う人材育成のセミナーを開催し、近年では異分野と融合した研究の推進として、文部科学省大規模学術フロンティア促進事業に取り組んでいます。こうした先導的な研究・事業と本コースは連携した修学の場を提供しており、多くの修了生が研究者として活躍しています。
本コースには日本文学・歴史学・アーカイブズ学・情報学等の教員がおり、学生の研究を大きく進展させるため、一緒に研究の伴走をしています。資料の読解・分析・解釈といった研究の基礎を学び、一人前の研究者として博士号取得ができるよう最善の環境を提供しています。本コースで学び、研究することによって、人文科学がどのように現代社会の諸課題に解決し得るか、はっきり分かるものと思います。
多くの疑問や課題をもってください。本コースで学び、研究することでその問いを解決し、また新たな疑問や課題が生じるという好奇心のループは皆さんの人生を豊かなものにするでしょう。新たな研究視座を獲得することを願います。
2025年4月