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[No. 68 トピックス]総合研究大学院大学日本文学研究コースの近況

■ 第60 回 明治古典会 七夕古書大入札会に参加

日本文学研究コース1年 宮本 しえり

7月4日(金)に日本文学研究コースの教育研究プロジェクトの一環として、東京古書会館において開催された「令和7年 第60回 明治古典会 七夕古書大入札会」に参加しました。「七夕古書大入札会」は、明治古典会(東京都古書籍商業協同組合に所属する専門古書店のうちの22店舗からなる、おもに明治期以降の古書商品を取り扱う同人組織)が開催する、古本を扱うものとしては国内最大規模のオークションです。
今回は島崎藤村や永井荷風の直筆原稿をはじめとした近代文学作家の原稿・書簡・初版本といった文学関連の資料のほか、雑誌、ポスター、浮世絵版画、古地図、アニメ資料など1000点以上の文献資料や美術品が出品されました。
膨大な文献資料及び美術品が一堂に会した会場は圧巻でした。また、色々な資料が動く現場を自分の目で直接見ることができたこと、普段はなかなか目にすることのできない肉筆資料の見方などを教えていただけたことは、とても貴重な経験となりました。
今回国文学研究資料館所蔵となった、島崎藤村「貧しい理学士」草稿、晩鐘会俳席資料(泉鏡花宅で行われた句会で詠まれたもの)、与謝野晶子添削歌稿(弟子である丹羽安喜子の歌を添削したもの)も今後の研究に生かしていきたいと思っております。

 

■ 2025年度入試説明会 対面及びオンラインで開催

古典籍閲覧の様子 古典籍閲覧の様子

10月5日(日)、日本文学研究コースでは入試説明会を開催し、計9名の参加がありました。
参加者はコースの特色や入試について説明を受けた後、希望する教員と個別に面談を行い、研究内容や今後の研究計画について話し合いました。続いて、在学生・修了生と懇談会を行い、在学生・修了生から研究環境をはじめ、博士論文発表に至るまでの研鑽や苦労している点について率直な言葉で説明があり、それに対し参加者から多くの質問が上がりました。
対面参加者には、説明会の最後に施設案内がありました。在学生から院生室・院生図書室などの紹介を受けた後、閲覧室で在学生・教員とともに古典籍を閲覧しました。貴重書を含む当館の古典籍や本コースの教育研究プロジェクトで選定した書物など、多彩な原本の説明を受けました。教員からはそれぞれの書物の特色が語られ、興味深く聞き入る様子が伺えました。

■ 瀧山嵐さん 第18回中古文学会賞受賞

10 月25日(土)、瀧山嵐さんが「第18 回中古文学会賞」を受賞しました。おめでとうございます。ご本人からのお言葉を紹介します。

瀧山嵐さん 第18回中古文学会賞受賞 左から瀧山嵐さん、
中古文学会代表委員の横溝博先生

この度、「宮内庁書陵部所蔵三条西家本『源氏物語』の成立背景」(『中古文学』第114 号、2024 年11月)が受賞対象となり、第18 回中古文学会賞の栄誉を賜りました。入学以来、ご指導いただきました先生方、ならびに研究会の皆様と同世代の研究仲間に厚く御礼申し上げます。
「私を「沼」に引きずり込んでくださった先生」(「第20回日本古典籍講習会を聴講して」本誌No.62、2023年1月)が魅せてくださった学問に思いを馳せる授賞式となりました。全国の所蔵機関と所蔵者の皆様にも感謝の意を表します。この度の栄誉に恥じることのないよう、粉骨砕身の覚悟で一層研究に邁進いたします。
 (日本文学研究専攻3年 瀧山 嵐)