怪談かいだん 牡丹燈籠ぼたんどうろ

文久(ぶんきゅう)元年(1861)から元治(げんじ)元年(1864)の間に創作された、三遊亭円朝(さんゆうていえんちょう)の怪談噺の代表作。明治一七年(1884)、若林玵蔵(わかばやしかんぞう)によって初めての速記本として刊行された。

著者 三遊亭円朝さんゆうていえんちょう 述、若林玵蔵わかばやしかんぞう
年代 明治17年(1884)刊
分類 芸能(歌舞伎・落語)

明治政府は、演劇改良を唱え、歌舞伎に文明国にふさわしい内容と性質を求めました。江戸時代の末から主要な作者であった河竹黙阿弥は、これに応え、新しい社会風俗を取り入れた世話物の散切物、史実に即した時代物の活歴物を創作しましたが、一般には不評でした。この時期の作品に、散切物の『島鵆月白浪』、世話物の『天衣紛上野初花』などがあります。落語の名匠三遊亭円朝も明治初期に活躍し、『真景累ヶ淵』などを創作しました。その語り口は、言文一致体の文章の誕生にも影響しています。

各年代における芸能(歌舞伎・落語)の変遷
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