斉武名士せーべめいし 経国美談けいこくびだん

矢野竜渓(やのりゅうけい)著の長編歴史小説。明治一六年(1883)前編、翌年後編が発行。古代ギリシアを舞台に描き、当時の青年たちに影響を与えた。

著者 矢野龍渓やのりゅうけい
年代 明治16年(1883)刊
分類 小説・評論

ヨーロッパの小説の影響を受けつつ、自由民権運動をも背景に、政治を主テーマにした政治小説が明治10年代に出現しました。矢野龍渓『経国美談』・東海散士『佳人之奇遇』などに代表されます。ロシア文学に学んだ二葉亭四迷の『浮雲』は、明治20年に第一編が発表され、近代小説の最初を印した作品となりました。ヨーロッパの小説論に基づく理論として、坪内逍遥の『小説神髄』、二葉亭四迷の『小説総論』があります。

各年代における小説・評論の変遷
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