黄葉夕陽村舎詩こうようせきようそんしゃし

(かん)茶山(ちゃざん)の漢詩文集。(らい)山陽(さんよう)編校。文化(ぶんか)九年(1812)刊。八巻付録二巻、大本(おおほん)五冊。平明自在の詠風で、六如(りくにょ)や山陽の評語を上部に付刻する。付録二巻は茶山の弟(かん)(しん)(ぽう)の漢詩文集。後編(文政(ぶんせい)六年〈1823〉刊)ならびに遺稿(天保(てんぽう)三年〈1832〉刊)もある。

著者 菅茶山かんちやざん
年代 文化(ぶんか)9年(1812)刊
分類 漢詩・漢学

備後神辺の菅茶山は日常的な詩情を重視して清新な詩風を示し、他方、市河寛斎を盟主とする江湖詩社からは、やはり宋詩風を重んじた大窪詩仏や柏木如亭が現れて化政期(1804~30)詩壇を牽引しました。詠史詩に特徴を見せた頼山陽や、江馬細香ら女流も出現、三都を中心に地方にも高名な詩人が輩出して漢詩は隆盛を極め、この傾向は明治の半ばあたりまで続きました。

各年代における漢詩・漢学の変遷
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