義経記ぎけいき

全八巻から成る軍記物語。作者未詳。それまでに語られた源義経(みなもとのよしつね)伝説が、庶民感情を背景として、室町中期頃に作品としてまとまったもの。後に謡曲(ようきょく)浄瑠璃(じょうるり)などの芸能や文学に影響を与えた。

著者
年代 室町中期頃
分類 軍記物語

源義経の悲劇的な生涯を描いた『義経記』や、曾我兄弟の仇討ちを物語る『曾我物語』など、合戦の群像ではなく、個人の運命を描いた物語が作られます。悲劇の運命をたどった者への共感と鎮魂の思いの込められた「語り」を通して、人々に享受されました。「判官物」「曾我物」として、物語だけでなく芸能や絵画などにも展開し、後世まで長く語り継がれていきました。

各年代における軍記物語の変遷
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