正徹物語しょうてつものがたり

室町時代前期の歌僧正徹の歌論書。歌人の逸話や歌学知識、歌作の心得などを随筆風に記す。新古今調への復帰を主張し、藤原定家への尊崇がうかがえる。

著者 正徹しょうてつ 著述
年代 宝徳2年(1450)頃
分類 和歌

室町時代になると、『新続古今和歌集』を最後に勅撰集は幕を閉じます。足利義教に嫌悪され、勅撰集への入集を拒否されたものの、流派にとらわれない旺盛な作歌活動を展開した室町歌人として、正徹が注目されます。『草根集』には一万首を越す詠歌が伝えられ、弟子による聞き書き『正徹物語』には、余情・妖艶の新古今調への復帰を主張し、藤原定家を尊崇する姿勢がうかがえます。

各年代における和歌の変遷
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