徒然草つれづれぐさ

鎌倉時代末期の随筆。兼好著。題名は序段冒頭の語による。無常観に基づく人生観や世相観、美意識を特長とし、長明の『方丈記』とともに隠者文学の双璧とされる。

著者 兼好けんこう
年代 元弘元年(1331)頃
分類 随筆

動乱の時代、新しい社会に不安を抱いたり、不満や批判を持ったりした人々の中には、出家して俗世を離れた隠者(隠遁者・世捨て人)となる人たちがいました。山里に庵を結んだり、諸国を遊行したりして無常を観じ、仏道修行に励み、いくつかの文学作品を残したのです。中世文学の特徴である無常観を基調とした、鴨長明の『方丈記』と兼好の『徒然草』は隠者文学の双璧といえます。

各年代における随筆の変遷
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