宴曲集えんきょくしゅう

鎌倉中期から南北朝にかけて流行した早歌(はやうた)の大成者である明空(みょうくう)撰の歌謡集。早歌の最初の集成とされる。正安(しょうあん)三年(1301)までに成立。

著者 明空みょうくう
年代 永仁4年(1296)頃 正安(しょうあん)3年(1301)までに成立
分類 歌謡

東国の鎌倉では、前代の今様をうけて、七五調を主とした早歌(宴曲)と呼ばれる長編の歌謡が武家の間で愛好されます。拍子が早いために早歌と名付けられ、芸能者ではなく、武士が自分で歌う歌として作られました。『源氏物語』などの古典のほか、仏典や漢籍を出典とし、武士の教養の向上にも役立ちました。早歌の大成者である明空の撰んだ『宴曲集』が知られています。

各年代における歌謡の変遷
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