土佐日記とさにっき

紀貫之(きのつらゆき)()佐守(さのかみ)の任務を終え、(じょう)(へい)四年(934)一二月に土佐を出発し、船旅を経て翌年二月に京都に到着するまでの五五日間を記した。仮名日記の最初の作品。(じょう)(へい)五年(935)以降の成立。

著者 紀貫之きのつらゆき
年代 (じょう)(へい)五年(935)頃
分類 日記・随筆

個人の日々の体験や心情を仮名文で綴った日記文学も、この時期に現れました。紀貫之の『土佐日記』、藤原道綱母の『蜻蛉日記』、『和泉式部日記』、『紫式部日記』、菅原孝標女の『更級日記』が代表的な作品です。清少納言の『枕草子』は、中宮に仕える女房としての生活を踏まえた日記的章段を含みつつ、多くの話題にわたり、随筆という文学形式を確立した点で特筆されます。

各年代における日記・随筆の変遷
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