和歌九品わかくほん

藤原(ふじわらの)(きん)(とう)著の歌論書。(かん)(こう)六年(1009)以降成立。極楽往の階級「九品(くほん)」になずらえ、和歌の優劣を九等級に分類し、二首ずつ例を挙げて簡潔に説明している。

著者 藤原公任ふじわらのきんとう
年代 寛弘6年(1009)以降成立
分類 和歌

この時期は、和歌が漢詩文の下風を脱して、公的な文学としての地位を確立しました。その象徴としての最初の勅撰集である延喜5年(905)撰進の『古今和歌集』を初めとして、『後撰和歌集』『拾遺和歌集』の勅撰集が成立し、私撰集や個人の歌集が編まれ、歌合が盛んに催されました。代表的な歌人に、紀貫之・和泉式部らがあります。藤原公任の『新撰髄脳』などの歌論も書かれています。

各年代における和歌の変遷
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