歴史的典籍に関する大型プロジェクト

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計画の概要

計画の概要

「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」は、国文学研究資料館が中心となって、国内外の大学等と連携し、「日本語の歴史的典籍」に関する国際共同研究ネットワークを構築することを目的としています。「日本語の歴史的典籍」には、あらゆる分野の書物が含まれており、研究分野は人文科学全体、さらには自然科学系の諸分野にも及ぶことから、それぞれの分野における研究の深化はもちろんのこと、異分野を融合させた研究の展開も期待されます。また、本計画においては、研究基盤整備として、「日本語の歴史的典籍」約30万点を画像データ化し、既存の書誌情報データベースと統合させた「日本語の歴史的典籍データベース」の構築も行うこととしています。
本計画の実施にあたり、拠点大学として国内の20大学に参画いただくほか、国文学研究資料館の学術交流協定機関を中心とした海外の大学・研究機関等とも連携を行う予定です。

<国際共同研究ネットワークのイメージ> 国際共同研究ネットワークのイメージ

実施計画(予定)

研 究 期 間:
10年間(平成26(2014)年度~平成35(2023)年度)
事 業 費 総 額:
88億円(要求額)

実施計画イメージ

連 携 機 関:(順不同)
        <国内>
          20拠点:北海道大学、東北大学、筑波大学、東京大学、お茶の水女子大学、
               名古屋大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、奈良女子大学、
               広島大学、九州大学、慶應義塾大学、國學院大學、立教大学、
               早稲田大学、大谷大学、同志社大学、立命館大学、関西大学
          人間文化研究機構の各機関(主に国立歴史民俗博物館、国立国語研究所、
                       国際日本文化研究センター)
        <国外>
          コレージュ・ド・フランス日本学高等研究所、コロンビア大学、高麗大学校、
          フィレンツェ大学、北京外国語大学、ライデン大学、ヴェネツィア国立大学、
          ナポリ大学、サピエンツァ・ローマ大学、バチカン市国図書館、
          ブリティッシュ・コロンビア大学、ケンブリッジ大学,カリフォルニア大学
          バークレー校C.V.スター東アジア図書館

        このほか、事業の進捗に応じて、国内外の大学・研究所等と連携を進める予定です。

実施体制

本計画の実施に当たっては、国文学研究資料館を中心に、国内に20の拠点大学を置くほか、国文学研究資料館が学術交流協定を締結している機関を中心に海外の大学・研究機関とも連携を図りながら活動を進めていく予定です。
なお、国文学研究資料館に「古典籍共同研究事業センター」を設置し、計画全体のコーディネート、拠点大学との連絡調整等を行っています。

  ◆ 国文学研究資料館 古典籍共同研究事業センター
            センター長  今 西 祐一郎
      副センター長・特任教授   山 本 和 明
      教授(兼務)  古 瀬   蔵                            
      客員教授    竹 田 正 幸
      准教授     北 村 啓 子
      准教授(兼務) 野 本 忠 司    
      特任准教授  岩 橋 清 美
      特任助教    井 黒 佳穂子
      特任助教   松 田 訓 典
      プロジェクト研究員   片 岡 耕 平
 

期待される効果

本計画の実施により、さまざまな分野の研究の深化や、これまでになかった異分野融合の研究の展開など研究に関する成果のほか、画像のデータ化による文化財危機対策としての成果なども期待されます。

本計画の実施により、期待される主な成果には次のようなものがあります。

○ 諸分野にわたる学術研究の深化と新展開
これまで古典籍を研究資料として使ってきたのは、主に国文学や歴史学の分野だけでした。それは、その所在を知りうる手段が限られていること、くずし字(草書体の文字)を読める者が限られていることなどが理由でした。また、古典籍は貴重書として文化財の側面も持つことから、資料の所在が明らかな場合でも、劣化防止のために閲覧ができないことも多くあります。本計画では、原本画像をデータ化し、なおかつ諸分野の研究に資するためのテキスト化の実証研究を併せて行うことで、これらの問題の解消を目指します。
本計画の実施により、これまで原本の確認ができなかった資料の内容を見られる・読めるようになることで、国文学や歴史学はもちろんのこと、他の分野における研究の深化も期待できます。

○ 異分野との融合研究への展開
研究基盤として整備する「日本語の歴史的典籍データベース」の構築にあたっては、各分野の研究者コミュニティの意見を取り入れながら、研究への活用がより期待できるものから順次画像データ化を行う予定です。また、どのようなキーワードが重要なのかを検討し、くずし字からキーワードを拾い出す作業も行う過程で、国文学研究者を軸として、従来は交流があまり見られなかった分野同士の交流ができあがり、新たな発想に基づく融合研究へと展開していくことが期待できます。

○ 歴史的典籍の画像データ化による、文化財危機への対応
古典籍は、作成されてからかなりの時間が経過しているため、紙そのものの劣化や虫害(虫により穴が開けられてしまう被害のこと)などにより文字が不鮮明になっているものも多数あります。貴重な資料として保存するためには、これ以上の劣化を防ぐ必要があります。
加えて、災害(地震、津波、火事等)等により資料が失われてしまう可能性も無いとはいえません。
そこで、資料の画像を、原本を見ているのと同じくらいの高精度で保存することができれば、資料そのものを劣化しやすい環境下にさらす機会を減らすことができ、また、万が一、災害等により原本が失われてしまっても、原本の内容を見たままに近い状態で残せることになるのです。
これまでもマイクロフィルムによる画像保存は行われてきましたが、本計画では、デジタル画像化を行うことで、より活用しやすいデータベースを構築することを目指しています。
本計画で作成したデータベースは、インターネットを通じて公開しますので、インターネット環境があれば、いつでもどこでも、そして誰でも、古典籍の原本画像を見ることができるようになります。これまで、研究者等の限られた人しか見ることができなかった資料の画像も、誰でも見ることができるようになるのです。

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