作品享受論Ⅲ

教育研究指導分野 文学形成研究
授業科目 作品享受論Ⅲ
担当教員 野網 摩利子
単位数 2
授業の概要・ねらい  古伝承、説経節、祭文、人形浄瑠璃、謡曲など、特定の声の響きとともに届けられてきた文学が、近代の文学において再生するありさまを洗い出し、論じあう。古くから多様に継承されてきた、パフォーマンス性をそなえた言葉が、とくに近代小説のなかで、どのように新たな物語を産み出していったかを突き止めたい。
 伝承されてきた文学が、近代の小説に結合するその仕組み、古い物語に対する創作的補足、増幅の方法、展開させてゆく意味、そして、歌の部分の取り入れについて考察・分析し、論文化を試みる。
 授業のねらいは二点ある。第一に、文学を考えるにあたってつねに口承文学からの視野を備えられるようになることである。第二に、文学における声と文字との関係性を実証的にまた理論的に考えられるようになることである。
授業計画  つぎに掲げる内容を相関させながら講義を行い、討議に付す。続いて受講者が各自の研究対象をこれらのテーマに即して考察し、発表する。
 ○小説の捉え方 スタティックな分析とダイナミックな分析との相違
 ○古伝承と近代文学
 ○説経節および祭文と近代文学
 ○人形浄瑠璃と近代文学
 ○謡曲と近代文学
 ○明治時代における芸能の再興
 ○東西の口承文学関連文献の解読
成績評価方法 任意の枚数の論文(50%)、意欲的な取り組み、発表、討論(50%)
参考図書・参考資料 授業中に指示する。