ヴァーチャル展示

和書のさまざま

 

 

第二部 さまざまな本の形

 

 

T  写 本

 

平安時代の写本

【例】類聚歌合(国宝・複製) 画像

 

 

鎌倉時代の写本

【例】法相宗二巻抄  画像

※ 弘安十年(1287)奥書          

 

 

室町時代の写本

【例】古今和歌集  画像

【例】年中書物所役私記  画像

 

 

江戸時代の写本

【例】伊勢物語  画像

【例】俊頼髄脳  画像

【例】鉢かづき  画像

【例】和歌問答  画像

 

 

◆ 参考 ◆

奈良絵本 

室町中期から江戸前期までの間に作られた奈良絵入りの絵本。

天地に青色か金砂子の雲霞を引く。

【例】文正草子  画像

 

 

 

U  版 本

 

古版本(こはんぽん)  

我が国の出版の初めは奈良時代、神護景雲四年(七七〇)の百万塔陀羅尼経であるが、

平安時代から室町時代末期まで、寺院を中心とする仏書・漢籍の出版があった。

それらには、寛治版・東大寺版・西大寺版・法隆寺版・春日版・東寺版・浄土教版

・高野版・根来版・五山版・博多版・尊氏版・山口版・薩摩版・阿佐井野版などがある。

A「春日版(かすがばん)」

【例】大般若波羅密多経  画像

 

B「高野版(こうやばん)」

【例】吽字義  画像

 

 

古活字版(こかつじばん) 

室町時代末期から江戸時代初期のごく短い期間に行われた銅あるいは木活字を

用いた出版で、出版者により、キリシタン版・文禄勅版・慶長勅版・元和勅版

・伏見版・駿河版・甫庵版・直江版・要法寺版・宗存版・嵯峨本その他の名称がある。

A「嵯峨本(さがぼん)」

京都の嵯峨に住した角倉素庵が出版したもの。

本阿弥光悦の優雅な筆蹟を版下にしているといわれる。

【例】蝉丸  画像

 

B 慶長〔1596〜1615〕頃の古活字版

【例】無言抄  画像

 

C 寛永〔1624〜1644〕頃の古活字版

【例】往生要集鈔(叡山版・寛永三年刊) 画像

【例】うつほ物語  画像                

【例】長恨歌抄  画像

 

 

整版(せいはん)   

一枚の板に原稿を裏返しに貼り付けて彫ったもの。

寛永以降、古活字版にかわってふたたびさかんになり、

江戸時代を通じて行われた。挿絵が簡単に入るようになった。

【例】たむらのさうし(覆古活字整版) 画像 

【例】桃栗三代記  画像

【例】吾妻曲狂歌文庫  画像

 

 

彩色の施された版本

A「丹緑本」

版本の挿絵に赤・緑・黄などで淡彩を手で加えたもの。

江戸初期寛永から寛文(1624〜73)頃。

【例】きりかみ曾我  画像

 

B「カッパ摺」

油をひいた厚紙を切り抜き、その切目から、

下においた印刷面に彩色を施したもの。

【例】当狂言絵尽  画像

 

C「多色摺」

江戸時代後期には、木版手摺り技術の発達により、

版本の口絵や絵本に重ね刷りが行われた。

【例】春色梅暦(天保三〜四年刊) 画像

 

 

近世木活字本 

江戸時代後期の、木活字による印刷の本で、

幕末において私塾・個人の少部数出版として特に行われた。

【例】静寄軒集  画像

 

 

明治時代木版本

明治時代になっても木版印刷による出版は続いた。

【例】牛店雑談安愚楽鍋  画像 

 

 

明治時代活字本

新たに鉛を主体とした金属活字による出版印刷が始まったが、

一気に現在見られる洋装活字本にかわったのではなく、

一部、旧来の版の形式をとどめた和装活字本も多く刊行された。

【例】毛剃九右衛門筑紫講談  画像

 

 

チリメン本

各頁見開きで木版手摺りの優雅な彩色絵を入れ、

本文は英文・独文などの横文字。

用紙に絹の縮緬を連想させるやわらかく加工した「縮緬紙」を用いたもの。

明治中期から大正時代にかけて外国人の土産用に刊行された。

【例】日本昔噺 (JAPANESE FAIRY TALE SESIES) 画像

 

 

 

V  本以外の資料

 

文字や絵の書かれた資料・印刷物としては、本以外にもさまざまな形のものがある。

 

掛軸   

書画を掛けて鑑賞するために軸装したものだが、

本の一部が貼付されることも多い。

【例】水無瀬釣殿十六首和歌  画像 

 

 

切れ   

古筆切れ(こひつぎれ)ともいう。書物を裁断したもの。

名筆家の筆蹟が珍重されたため、このようなことが行われた。

【例】古今和歌集切(伝 後円融天皇 筆) 画像

 

 

短冊   

主として和歌・俳句などを一首(句)ずつ書くのに使われるもの。

【例】芭蕉筆「ふる池や」発句短冊  画像

 

 

屏風

【例】しづか  画像

 

 

一枚物・一枚摺

A「略縁起」

社寺の歴史や御利益などを記した縁起の簡単なもので、

一枚刷りの形態であることが多い。

【例】城崎温泉寺観音并ニ湯之縁起  画像

 

B「番付」

人物・事項などを位付けして、一枚刷りで刊行したもの。

芝居番付・長者番付など多種多様なものがある。

【例】武者鑑番付  画像

 

C「判じもの」

遊戯・娯楽の具として、判じ物・双六など多種の一枚刷りがある。

【例】嘉永期大小暦   画像

【例】まんざい絵考  画像

 

D「地図」 

一枚刷りの出版物として、大小さまざまの地図が板行されている。

【例】御江戸絵図  画像

 

E「版木」

整版の様式で彫った板。

版下と呼ばれる薄い紙に清書したものを裏向きに貼り付けて、

その上から彫る。

【例】武徳鎌倉旧記  画像

         ※ 巻十二の第二・三丁を一枚の表裏に彫る。

【例】魚貝譜  画像

 

 

LastUpDate 2002/7/26

 

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