今月の一冊
2004/8

源氏大鏡
〈げんじおおかがみ〉

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【 解題 】
[請求番号 99-83]
江戸初期写 3冊

列帖装。
本文料紙は鳥の子。
25・0×18・0センチ。
表紙は、紺地に霞・松など金泥金砂子の模様。
中央の題簽に、それぞれ「大鑑 上」「大かゝみ 中」「大鑑 下」と墨書。
見返しは銀箔押し。
内題は「光源氏一ふの哥 ならひにこと葉」。
墨付、上110丁(序、桐壺〜花散里)、中129丁(須磨〜藤裏葉)、下110丁(若菜上〜夢浮橋)。一面10行書き。
各帖の遊紙に「写字台之蔵書」「紅梅文庫」、各帖の本文末に「宝玲文庫」の印記がある。吉田幸一氏旧蔵本。

『源氏物語』の梗概書。
成立は、南北朝〜室町中期とされる。作者は未詳。
「ひかるけむしの物かたりのおこりは」云々と、紫式部が物語を執筆することになった経緯が説かれ、以下、巻ごとの梗概が続く。
作中和歌のすべてが取り込まれつつ、注釈的説明を加えて各巻がダイジェスト化されている。中世の歌人・連歌師たちの手引書・教養書として流布した。
この時代には、その他に、より簡略な『源氏小鏡』や、和歌に注が付された『源氏物語提要』など、様々な梗概書が作られている。

土田節子・辻本裕成・倉田実・渡辺久寿「『源氏大鏡』一類本諸本の分類について」(『国文学研究資料館紀要』第23号・平成9年3月)参照。


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