所蔵資料紹介

太平記・秋夜長物語(たいへいき・あきのよのながものがたり)

 

【解題】
[高乗勲文庫]
永和元〜3年(1375-1377)写 1冊
21.5×25.5センチ。

『太平記』の1巻(古本系巻32に相当)を書写した袋綴本の折目を切り開き、内側の白紙部分に『秋夜長物語』および各種の記事を書写した、特異な形の合写本。一面13〜14行。料紙は楮紙で、元の袋綴本の状態で言えば全33丁。

『秋夜長物語』に永和3年(1377)の書写奥書があり、『太平記』に永和元年(1375)3月の記事が付載されていることから、『太平記』も永和元年三月以後間もなくの書写と考えられている(付載記事は後筆で、『太平記』はそれ以前の書写と見る説もある)。

『太平記』は1巻のみの零本であるが、両作品の現存最古の写本として、「永和本太平記」および「永和本秋夜長物語」の名で広く知られる重要な資料である。ただし全体に損傷の多いことが惜しまれる。本書は醍醐家旧蔵で、戦後に高乗勲〈こうじょういさお〉氏の蔵架に入り、当館に移譲された。

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