所蔵資料紹介

梅潭詩鈔(浄書本)(ばいたんししょう じょうしょぼん)

【解題】
[請求番号 83─75]
明治30年(1897)頃写 5冊
杉浦梅潭〈すぎうらばいたん〉著。
梅潭は、文政9年生、明治33年没、江戸幕府最後の函館奉行にして、大沼枕山〈おおぬまちんざん〉門下の漢詩人。

該書は入門期の安政5年から晩年の明治33年まで、ほぼ半世紀にわたる詩作を自ら選び年ごとに編んで浄書したもの、すべて2370余首。大本5巻5冊、自筆と他筆が混じる。「晩翠書屋」刷罫紙使用、巻一・二に「梅潭杉浦氏蔵書記」「耐堂杉浦氏蔵書印」の印。圏点および批評には、大沼枕山〈おおぬまちんざん〉・依田学海〈よだがっかい〉・成島柳北〈なるしまりゅうほく〉・巌谷一六〈いわやいちろく〉・森春濤〈もりしゅんとう〉・小野湖山〈おのこざん〉・稲津南洋〈いなづなんよう〉・栗本匏菴〈くりもとほうあん〉・向山黄邨〈むこうやまおうそん〉・森槐南〈もりかいなん〉・国分青崖〈こくぶせいがい〉・信夫恕軒〈しのぶじょけん〉・野口寧斎〈のぐちねいさい〉らが名を連ねる。

これを底本とした刊本『梅潭詩鈔』は、没後の明治35年に上梓されるが、詩を590余首に減じ、圏点および批評も削っており、梅潭の詩業の全容を明治漢詩文壇での位置も踏まえて理解しようとするなら、この浄書本の存在はきわめて貴重である。

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