第九期10

291 将来之日本 
徳富蘇峰
四六判 246p 本体3,500+税

徳富蘇峰の最初の著書であり、論壇における地位を確立した一冊。武備社会から平民社会への移行を社会の進歩として肯定し、軍備拡張を批判した。

292 新日本之青年
徳富蘇峰

四六判 226p 本体3,300円+税

徳富蘇峰が大江義塾の青年たちに向けて語った内容を増補校正して出版された。教育の目的は個人の社会に対する責任を全うすることにあると力説する。

293 江戸と東京
森三溪 著
四六判 170p 本体2,700円+税

江戸期以来の考証随筆の性格を受け継ぎ、江戸/東京の地名や風俗の由来を時に古代にまで遡り明らかにし、明治を相対化する。東京奠都三十周年記念出版。

294 侠黒児
尾崎紅葉 著
四六判 142p 本体2,700+税

アイルランド作家Maria EdgeworthThe Grateful Negroの翻案。植民地ジャマイカに起きた奴隷たちの反乱とひとりの侠気ある黒人を描く。泉鏡花著「金時計」併録。

295 俳諧新潮
尾崎紅葉 著
四六判 220p 本体3,500円+税

明治俳諧史の立役者はひとり子規のみならず! もう一つの新派・尾崎紅葉らの秋声会。その紅葉が死の直前に編んだ自身と若手たちのための俳句集。

296 四年間
正岡子規 著
四六判 322p 本体4,300円+税

正岡子規最晩年の明治三十五年に出版された俳論集。「明治二十九年の俳句界」「明治三十年の俳句界」「明治三十一年の俳句界」「明治三十二年の俳句界」を所収。前二者は新聞『日本』に連載され、後二者は『ホトゝギス』に連載された。『俳諧叢書』の一冊。

297 男女の煩悶/相談の相談
吉川庄一郎  
A5 330p 本体6,100+税

都新聞に掲載された「相談の相談」欄の精選版。人々が遵守と逸脱の間で懊悩した明治末期の社会規範の内実が窺える。都新聞側の解決の論理も同じく興味深い。

298 万亭応賀作品集
万亭応賀
四六 374p 本体4,900+税

戯作者万亭応賀による明治初期のユーモア溢れる作品集。パロディーを駆使して文明開化を批判した「学門雀」などを収録。近代の保守思想の原点。

299 西洋料理通
仮名垣魯文
四六 226p 本体4,200+税

仮名垣魯文が手掛けた開化期の実用的啓蒙書のひとつ。スープから食後のプディングまで、西洋料理のレシピを網羅した。河鍋暁斎による豊富な図解付き。

300 塵泥

四六判 216p 本体3,300円+税

ドイツ三部作と呼ばれる初期の作品に、ブランクを経ての文壇復帰を飾った「そめちがへ」を合せて刊行された鴎外の小説集。