第一期40冊

→注文用紙(一般書店でお買い求めできます)
1 夜嵐阿衣花廼仇夢
岡本起泉
四六判 356p 本体5,100円+税
人情本的な恋物語は、嵐離鶴と阿衣の密会そして小林金平毒殺事件を柱とする毒婦の物語へと変貌していく。毒婦物の初期代表作。
2 綴合於伝仮名書
武田交来
四六判 76p 本体1,600円+税
高橋お伝を題材に新富座で上演された同名の芝居を、武田交来が正本写にしたもの。役者の似顔で描かれた挿画は、当時の舞台を彷彿とさせる。
3 絶世拷問/雲霧阿辰青木廼夕栄
三村芳南
四六判 108p 本体1,800円+税
幕末の江戸を騒がせた旗本の強盗事件「小倉庵騒動」。その顛末を毒婦阿辰の活躍と、凄惨な拷問場面を交えて活写する。
4 白菖阿繁顛末
岡本起泉
四六判 216p 本体3,400円+税
東京新聞につづきものとして連載された、薄倖の女お繁の遍歴。毒婦物の隆盛期に趣向を変えた異色作。
5 笠松峠鬼神於松伝
著者未詳
四六判 60p 本体1,300円+税
笠松峠の女盗賊お松は、ある時旅の武士夏目四郎三郎を騙して刺し殺す。その息子の仇討ちはいかに…。近世から語り伝えられた鬼神のお松の物語。
6 貞烈美談/小夜時雨
高畠藍泉
四六判 82p 本体1,500円+税
絶世の佳人が、落魄しつつも孝養と貞節によって許嫁と結ばれる教訓色の強い物語。藍泉の世間教化の志がうかがえる作。
7 霜夜鐘十字辻筮
河竹黙阿弥
四六判 172p 本体2,300円+税
「歌舞伎新報」に連載された黙阿弥明治期の代表作。武田交来による改稿本の無断刊行や翻刻本も多かった人気作。本書はそのうちの一つでボール表紙本。
8 霜夜鐘十時の辻占
武田交来
四六判 140p 本体2,100円+税
黙阿弥が連載していた同書を武田交来が書き直して無断で刊行。本家に劣らず版本をはじめ多くの翻刻本がある。本書はそのうちの和装活版本。
9 開明小説/四季の花籠
花笠文京
四六判 102p 本体1,700円+税
貧しさゆえに盗人となったお辻、奔放な生活から梅毒で死ぬお京、その娘で早くに孤児となり悪の道に入ったお富、三人の女の罪と因果の物語。
10 怪談深閨屏
高畠藍泉
四六判 128p 本体2,000円+税
死んだ許嫁に瓜二つの悪漢に翻弄される女。やがて悪人たちには神経病という報いが待っていた。藍泉晩年に成った開化の怪談。
11 神経闇開化怪談
一竿齋宝洲
四六判 350p 本体4,300円+税
旧士族の男が芸者に迷い妻を離縁、やがて投身した妻の幽霊が二人を苦しめるが…。開化風俗の描写を交えた脚本形式の小説。
12 小夜千鳥浪の音信
三品藺溪編
四六判 174p 本体2,400円+税
殿様が狩の途中で救った娘千鳥。それに嫉妬するお部屋さまの謀反の企てと忠臣の艱難。御家騒動もの『小夜千鳥浜の松風』の改題本。
13 打回鳴戸岸波濤
芙蓉楼散人
四六判 196p 本体2,600円+税
明治の実録風草双紙。阿波の蜂須賀家中を舞台にした仇討ちは、やがて四国全体を巻き込む大騒動へと発展していく。
14 地質は会津鍛錬は三条/長脇差小鉄乃利刀
孤蝶園若菜
四六判 114p 本体1,800円+税
新聞連載中から各版元で争奪戦が繰り広げられた、侠客会津小鉄の一代記。本書はその中での無断翻刻とおぼしい春陽堂版。
15 北国奇談/檐の橘
宇田川文海
四六判 168p 本体2,400円+税
関西文壇の雄、宇田川文海の出世作。新聞連載中から刊行され、中村座で芝居にもなった。本書は連載後の芝居化を機に刊行された翻刻本。
16 復讐浮木亀山
槙廼舎雅山編
四六判 262p 本体3,300円+税
勢州亀山の藩士石井兄弟を描いた仇討物。明治二十年前後に活字小説本を盛んに刊行し、あだ花の如く消えた新興出版社、共隆社最初の刊行本。
17 言語自在/作文捷径
西森武城
四六判 102p 本体1,600円+税
滑稽演説や世相諷刺ものに名を馳せた痩々亭骨皮道人こと西森武城による作文指南書。「談話体の一章」を候文の前に配し両者を対応させる。
18 河童相伝/胡瓜遣
仮名垣魯文
四六判 104p 本体1,700円+税
文明開化に沸き立つ東京や横浜で、自らの欲望をむき出しにして行動する人びとを穿つ。『訓蒙窮理図解』を借り、『安愚楽鍋』の姉妹編的な位置にある滑稽本。
19 転描座敷の嗜
松村春輔
四六判 56p 本体1,200円+税
遊里に生きる芸者や飄客をうがった芸者通のすすめ。芸者上がりの楼主と客の半通の対話と長広舌で、当時の芸者事情を喝破する。
20 滑稽笑談/清仏船栗毛
伊東橋塘 川上鼠文
四六判 206p 本体2,600円+税
弥次さん北さんの後胤、弗さん品さんが出かけたのは清仏戦争まっただ中の清国だった。『西洋道中膝栗毛』などの膝栗毛物の系譜に連なる滑稽本。
21 万国一夜談
宇田甘冥述
A5判 150p 本体2,700円+税
文明は西遷する!? 技術はヨーロッパに起り、日本に到来した。武威は中央アジアに発していまやアメリカに至った。では文教は?尊皇派の儒者が説く文明史の一大奇書!
22 和洋奇人伝
条野採菊
四六判 50p 本体1,100円+税
右に控えるは西洋の偉人。左に控えるは日本の偉人。東西の“似たものどうし”を対照してみた人物伝。その組み合わせはいかに? 開化期版「代表的日本人」とよべる一書。
23 西哲叢談
瓜生政和
A5判 220p 本体3,600円+税
戯作者梅亭金鵞こと瓜生政和が、明治六年に著した啓蒙書。フランクリンの雷の実験を説き起こして、源義平が雷神になった話に及ぶ筋立てが、時代をしのばせて愉快。
24 一読三嘆/当世書生気質
坪内逍遥
四六判 486p 本体5,300円+税
書生気質最初の洋装本。原本は厚手の洋紙で総クロス装、背表紙金字の重厚な造本で、高田半峰の評を付す。
25 諷誡/京わらんべ
坪内逍遥
四六判 150p 本体2,100円+税
『小説神髄』『当世書生気質』と同時期に、国会開設を当て込んで大阪で刊行された諷刺小説。坪内逍遥のもう一つの相貌。
26 新編/浮雲 再版
二葉亭四迷
四六判 422p 本体4,700円+税
三編が都の花に連載された後に作られ、「新編 浮雲第三編終」という尾題が付された合本版『浮雲』。本文はすべて新たに組み直されている。
27 国民小説
民友社編
四六判 312p 本体3,600円+税
鴎外「舞姫」や逍遥「細君」を擁した近代日本文学の指標となるアンソロジー。明治二十年代初頭の民友社がもつ清新な文学的香気を今に伝える。
28 第二国民小説
民友社編
四六判 394p 本体4,400円+税
国民小説の第二弾。今回は二葉亭「あひゞき」をはじめ、嵯峨のや、思軒らによる翻訳小説が中心。明治二十年代の代表的翻訳文学者を一望できるアンソロジー。
29 第三国民小説
民友社編
四六判 326p 本体3,700円+税
透谷「宿魂鏡」、湖処子「村落小記」、若松賤子「雛嫁」など、浪漫主義の胎動を示す新世代の作品を交えたアンソロジー。
30 現今/英名百首
沼尻ケイ一郎編
四六判 124p 本体1,900円+税
明治政府の顕官から吉原の花魁まで、同時代である明治十年代初頭の著名人を幅広く取り上げ、その肖像・詠草・略伝を掲げた異種百人一首の代表作。
31 新編/稗史通
西村宇吉編
四六判 54p 本体1,200円+税
一九、京伝、三馬、馬琴の伝記、逸話を記す。明治十五年頃からの近世戯作復活の潮流のなかで生まれた一書。
32 開化問答
小川為治
A5判 154p 本体2,700円+税
開化とは何か? 旧平の質問に開次郎が懇切に解き明かす。問答形式による文明開化の指南書。
33 開化問答 二編
小川為治
A5判 266p 本体4,100円+税
開化とは何か? 旧平の質問に開次郎が懇切に解き明かす。問答形式による文明開化の指南書。
34 違式カイ違図解
今江五郎
四六判 54p 本体1,200円+税
文明の名による生活習俗の改変を強制した違式カイ違条例。本書は愛知県の条例改正に合わせるため、急遽京都の条例を手直しして翻刻したもの。開化の啓蒙と混乱の実態がうかがえる。
35 万国往来
著者未詳
A5判 80p 本体1,900円+税
文明開化の時代に子どもたちが使った手習いの教科書。世界地誌に目を向け、洋書にならった銅版画の挿し絵を貼った本書に、墨書の落書きのあとが生々しい。
36 浮草
ツルゲーネフ著 二葉亭四迷訳
A5判 432p 本体6,200円+税
文豪二葉亭四迷が渡露に際し残していった“置き土産”。ツルゲーネフの名作「ルーヂン」を清新な文体で翻訳し、装丁の粋をきわめた美麗本が、明治の芳香をしのばせる。
37 露国奇聞/花心蝶思録
プーシキン著 高須治助訳
四六判 120p 本体1,800円+税
日本で最初のロシア文学の翻訳。原作はロシア近代文学の父プーシキンによる歴史小説『大尉の娘』。それに近代浮世絵の祖・大蘇芳年が挿し絵を飾る、記念碑的作品。
38 一滴千金/憂世の涕涙
キング著 宮崎夢柳訳
A5判 206p 本体3,400円+税
ネイティヴ・アメリカンの青年と銀行頭取令嬢の恋愛と革命。板垣退助が外遊から持ち帰った本を宮崎夢柳が訳した翻訳政治小説の稀覯書。
39 小羊漫言
坪内逍遥
A5判 224p 本体3,600円+税
逍遥最初の文学評論集。新聞小説の意義を明らかにした「新聞紙の小説」、没理想論争の発端となった「小説三派」など明治二十三年から翌年までの評論を収める。
40 風雲集
島村抱月 後藤宙外 伊原青々園
A5判 350p 本体5,200円+税
明治三十年代前半の早稲田文学に集った気鋭の若手批評家、島村抱月、後藤宙外、伊原青々園による文学評論集。